11月の製作が2歳児にぴったりな理由

秋の深まりとともに、自然の色や形が豊かになる11月。落ち葉やどんぐり、木の実など、自然の素材が製作の材料として大活躍する季節です。
2歳児は、指先を使う動きがさらに発達し、「貼る」「ちぎる」「塗る」「押す」などの動作を楽しめるようになります。また、模倣やごっこ遊びも盛んになり、自分なりの表現を楽しめるようになる時期でもあります。
この時期の製作では、「ちょっとだけ難しいこと」に挑戦できる環境づくりが大切。保育士が少し手を添えるだけで、子どもたちは「できた!」という達成感を味わうことができます。季節の行事(七五三・勤労感謝の日)にもつなげやすい時期なので、テーマ性のある活動を取り入れるのもおすすめです。
2歳児向け11月の製作アイデア5選
① まつぼっくりのミニツリー

【準備するもの】
まつぼっくり、絵の具(緑・白・金など)、綿、スパンコール、のり
【作り方】
① まつぼっくりに緑や白の絵の具を塗る。
② 綿を雪のようにのせ、スパンコールを飾りつけ。
③ 紙コップの台に立てて「ミニツリー」に完成!
小さなまつぼっくりに色を塗る工程は、筆の扱いに慣れ始めた2歳児にぴったり。
クリスマス前の導入としても人気の製作です。指先を使って飾りをのせることで集中力も養われます。
☆12月になると本格的にクリスマスシーズンになるのですが、その前から少しずつ取り入れて製作していくのもありですよね。目安としては11月中旬以降に行うのがおすすめです!
② カラフル落ち葉モビール

【準備するもの】
画用紙(赤・黄・オレンジなど)、クレヨン、はさみ(保育士が使用)、毛糸またはひも、枝またはハンガー
【作り方】
① 画用紙にクレヨンで自由に色を塗る。
② 保育士が葉っぱの形にカット。
③ 子どもが毛糸を通して吊るす。
完成したモビールを窓辺に飾ると、光が差し込んで色の変化がきれいに見えます。
風に揺れる動きに子どもたちは興味津々。お部屋の飾りとしても秋らしさを演出できます。
☆2歳児になると指先が器用になってくるので、ひも通しなどの遊びも出来るようになってきます。作った物にさらに子ども達が一つ手を加えることで作った達成感を味わえます!
③ 手作りきのこの森コラージュ

【準備するもの】
クラフト紙や模造紙(大きめ)、折り紙、のり、クレヨン、丸シール
【作り方】
① クラフト紙に大きな森の背景を描く(幹や草など)。
② 子どもたちはそれぞれ折り紙できのこを作り、貼る。
③ 丸シールで模様をつけたり、クレヨンで絵を加えたりする。
グループで1つの大きな作品を作る活動です。
共同製作の楽しさを感じながら、友だちとの関わりも生まれます。
完成後に「〇〇ちゃんのきのこどこかな?」と探す遊びをしても盛り上がります。
☆個人の製作にもなるし、大きめのクラフト紙や模造紙にすると共同製作にもなって保育室の雰囲気を一気に秋にする事も出来ますよ!
④ 七五三ごっこの千歳あめ袋づくり

【準備するもの】
色画用紙、マスキングテープ、クレヨン、シール、ひも
【作り方】
① 画用紙を筒状に丸めて千歳あめ袋の形にする。
② クレヨンで絵を描いたり、マスキングテープで模様をつけたりする。
③ 紐を通して持ち手をつけたら完成!
七五三の時期にぴったりの活動。
お参りごっこをしたり、紙で作ったあめを入れて遊んだりすることで、行事を身近に感じられます。
指先を使った細かい作業も、達成感とともに楽しめます。
⑤ 勤労感謝の日の「ありがとうカード」

【準備するもの】
画用紙、手形スタンプ、クレヨン、折り紙
【作り方】
① 手形スタンプを押して、花やハートの形に見立てる。
② 「ありがとう」「だいすき」など、保育士が文字を添える。
③ 折り紙で飾りをつけて完成!
1歳児の製作よりも、自分で選んで貼る・描く工程を増やすのがポイント。
家族や先生に感謝を伝える経験は、情緒を育む大切な時間になります。
☆2歳児クラスになると、0.1歳児の時に比べて手形や足形はとらなくなりますよね。だからこそ、「ありがとう」の気持ちと成長した子どもの姿を思い出として残せるようにするのがいいですよね。私個人的にもおすすめです!
製作を安全に楽しむための工夫

2歳児になると製作への意欲が高まる一方で、集中力が途切れやすい時期でもあります。
安全に楽しく取り組むために、以下の工夫を心がけましょう。
- 絵の具・のりは安全素材を選び、手洗いをこまめに行う
- 小さな素材(ビーズなど)は誤飲防止のため使わない
- はさみを使うときは保育士が隣で補助する
- 途中で疲れたら休憩を入れるなど、無理のないペースで
製作は「完成」よりも「作る過程」を大切に。
楽しみながら挑戦できる環境を整えることで、子どもたちは安心してのびのびと創造力を発揮します。
※ここの内容が1歳児の製作とほぼ変わりませんが、子ども達のやる気や製作過程を褒めたり認めたりしてあげることが大切です。
活動を広げる遊びや絵本の取り入れ方

製作と絵本を組み合わせると、活動の世界がぐっと広がります。
例えば、「きのこの森コラージュ」では絵本『きのこいっぱいいるよ』(かしわらあきお)を読み聞かせると、子どもたちのイメージがふくらみます。
また、落ち葉モビールの前には『どんぐりころころ』の歌を歌ったり、散歩で素材集めをしたりするのもおすすめです。
絵本・自然・製作の3つをつなげることで、日々の生活がより豊かになります。
作品はお部屋に飾ったり、持ち帰り用にしたりと、家庭と園をつなぐきっかけにもなります。
「おうちでもやってみたい!」と子どもが思えるような活動を意識すると、より印象に残る体験になるでしょう。
まとめ
11月の2歳児製作は、秋の自然と行事を感じながら、少し難しいことに挑戦できる季節。
どんぐりや落ち葉など身近な素材を使った活動を通して、手先の発達だけでなく、創造力や表現力もぐんと育ちます。
子どもたちの「やってみたい!」を大切に、遊びと学びをつなげる製作活動を楽しんでくださいね🍂
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