「ワードウルフ」は、ひと言でいうと会話をしながら“仲間外れのお題をもらった人”を見つける推理ゲームです。
小学生から大人まで幅広く遊べ、準備もほとんどいらないため、学童保育・学校のレクリエーション・イベントなどでも取り入れやすいのが大きな魅力です。
この記事では、初めてワードウルフを扱う先生でも、自信を持って子どもたちに説明できるように、やり方・ルール・進行のコツを丁寧にまとめました。
『ワードウルフ』幻冬舎 カードゲーム ボードゲーム
ワードウルフとは?初心者でもすぐできる会話型推理ゲーム

ワードウルフの基本ルール
ワードウルフは、プレイヤー全員に“お題”が配られるところから始まります。
ほとんどの人は同じお題(多数派)を受け取りますが、1人だけ違うお題(少数派=ウルフ)が与えられます。
例えば
- 多数派「犬」
- 少数派「猫」
のように、関連はあるけれど少しだけ違う言葉が配られます。
プレイヤーは、自分のお題を明かさずに会話しながら、誰がウルフ(少数派)なのかを推理するゲームです。
小学生以上に人気の理由
ワードウルフは、会話・推理・観察が中心で、道具を必要としません。そのため先生としても
- 待ち時間が少ない
- 説明が簡単
- 子どものコミュニケーション力が育つ
- 推理や質問の仕方が上手くなる
というメリットがあります。
特に高学年は「相手の言葉尻を捉える」「あえてフェイクを混ぜる」といった高度なやりとりも楽しむため、発達段階に応じて深く遊べます。
必要な人数と準備するもの
基本は3~10人ほどで遊べますが、最も盛り上がるのは5〜8人程度です。
準備物は以下の通り:
- お題を配るツール
(紙でもよいが、先生はアプリやWebサイトを使うとスムーズ) - タイマー(スマホで代用可)
準備がほぼ不要で、思い立った時にすぐ始められる点が現場の先生にとっても使いやすいポイントです。
ワードウルフのやり方(進行手順を分かりやすく解説)

① プレイヤーに「お題」を配る
まず、先生が多数派・少数派のお題を決め、全員に配ります。
お題は必ず意味が近く、会話の中で差が出やすい組み合わせがおすすめです。
例:
- 「海」/「プール」
- 「犬」/「猫」
- 「夏休み」/「冬休み」
このとき、誰がウルフなのかは先生も含めて分からないようにする方が盛り上がります。
② 会話タイム:お題に沿って話し合う
プレイヤーは会話をしながら「誰が少数派か?」を推理します。
会話の時間は2〜4分がちょうど良いでしょう。
子どもたちには、以下のような話題を促すと話しやすくなります。
- どんなイメージ?
- どこで見かける?
- 好きなところは?
- 色・形・雰囲気は?
ウルフは多数派の雰囲気に合わせて返答しますが、どうしても少数派のお題とはズレが出ます。
そのズレを探すのがゲームのポイントです。
③ 怪しい人を投票で決定する
会話が終わったら、誰がウルフだと思うかを一斉に投票します。
一番怪しいとされた人がウルフ候補となります。
ここでの盛り上がりポイント:
- 「さっきの発言が怪しい!」
- 「質問に答えが曖昧だった!」
など、子どもたちの推理が白熱します。
④ 正解発表:ウルフが当たれば村人の勝ち
投票で選ばれた人がウルフかどうかを発表します。
- 当たっていたら → 多数派(村人)の勝ち
- 外れていたら → ウルフの勝ち
勝敗が分かれる瞬間はクラス全体がとても盛り上がり、達成感のある時間になります。
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例を使ってもっと分かる!ワードウルフの具体的な遊び例

例① みんな「犬」なのにウルフだけ「猫」だったら?
会話の中でこんなズレが出ます:
- 多数派「犬は散歩が必要だよね」
- ウルフ(猫)「そうだね……まあ、散歩はしなくても……?」
- 多数派「え?絶対散歩するでしょ!」
この“言い回しの迷い”や“微妙な違和感”が推理の材料になります。
例② みんな「海」なのにウルフだけ「プール」だったら?
会話例:
- 多数派「海って波が大きい日があるから怖いよね」
- ウルフ(プール)「波?えっと……あるよね?」
- 多数派「いやいや、プールには波はないでしょ!」
違いが分かりやすいため、初心者向けのお題として最適です。
初心者が会話の中で気をつけるポイント
先生から子どもたちにアドバイスすると良いポイントは以下の通り:
- 具体的すぎる発言は避ける(例:猫の“肉球”など)
- 質問が偏らないようにする
- 相手の言い淀みを見逃さない
- 自分のお題を直接言ってしまわないよう注意
初めての子はうっかり答えすぎてしまうことがあるので、ゲーム前に「お題は秘密!」と強調しておくと安心です。
ワードウルフをもっと楽しくするコツ

盛り上がるお題の選び方(小学生向け・大人向け)
★ 小学生向け(分かりやすい差のある組み合わせ)
- 「犬」/「猫」
- 「海」/「プール」
- 「りんご」/「みかん」
- 「鬼ごっこ」/「かくれんぼ」
理解しやすく、会話の幅が広いお題が良いでしょう。
★ 中学生~大人向け(少し難しいお題)
- 「夏休み」/「冬休み」
- 「遊園地」/「動物園」
- 「映画館」/「ライブ会場」
- 「電車」/「バス」
抽象的なテーマは推理が難しくなり、頭を使う楽しさが増します。
会話が苦手な子でも遊べる工夫
先生向けのポイント:
- あらかじめ「話すヒントカード」を用意
(例:場所/好きなところ/怖いところ/色など) - 発言の順番を決める
- 話が出にくい子には先生が軽くフォロー
発言量に個人差が出ないようサポートできると、全員が楽しみやすくなります。
人数が多いとき・少ないときのアレンジルール
● 人数が多い場合(10~20人)
- 同時進行で「2グループ」に分けて遊ぶ
- 複数ウルフ(2人)を入れて難易度を上げる
● 人数が少ない場合(3~4人)
- 会話時間を短縮する
- お題を“似すぎていないもの”にして難易度調整
- ウルフの人数を固定(1人)
現場の状況に合わせて柔軟に調整することで、スムーズに遊べます。
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まとめ|ワードウルフは小学生にも先生にも扱いやすい知的レクリエーション
ワードウルフは、道具がほとんどいらず、短時間で準備・実施できるため、先生にとって非常に扱いやすいレクリエーションゲームです。
- 会話を通じた“コミュニケーション力”
- 相手の様子を読み解く“観察力”
- 推理する“思考力”
これらが自然と身につくため、学童や学校行事にも向いています。
初心者が覚えるべき流れはシンプル:
- お題を配る
- 会話して推理する
- 投票で怪しい人を決める
- 正解を確認して勝敗を決める
これだけで、子どもたちの間に自然な盛り上がりが生まれます。
ぜひ、クラスや学童、イベントなどで気軽に取り入れてみてください。
先生が少しファシリテートするだけで、楽しさが何倍にも広がります!
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